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遺体搬送、納棺、セレモニースタッフ、葬祭スタッフ育成などに携わった自らの経験をもとに、葬儀・お墓に関する情報を発信しています。
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2009年11月02日

落ちた香炉を片付けたら

今から10数年前の話・・・・・・

葬儀専門派遣会社に登録し、セレモニースタッフになって、たしか1年くらい経過した頃。
仕事にも慣れ、葬儀社さんからの指名も急増、気持ちの余裕があった頃だったと思います。


その日は四谷の寺院での葬儀。依頼主は千代田区の老舗葬儀社さん。

とっても人あたりの良い社長で、遺族へかける言葉はもちろん、スタッフに対しても温かみのある言葉で接してくださる人でした。

派遣スタッフがお客様の方を向いて気持ち良く働くことができるように、気を配っていただいたくと
自然と「よし!」と気が引き締まります。

葬儀開式10分前、セレモニースタッフはロウソクに火をつけ、香炉に火を入れます。
寺院の指示どおりの仏具が準備されていることを確認し、経机を整えます。

私はセレモニースタッフになったばかりの女性に香炉の火入れをまかせました。

焼香に使用する炭に火を付けて、寺院用の香炉と一般焼香用の香炉に2つずつ入れていきます。
慣れればさほど難しい作業ではありません。

その作業の間、私は遺族へその日の葬儀の進行についての説明をしていました。

すると、

ガタン!!

と大きな音。

一般焼香に使用する香炉がテーブルから落ちて、抹香や隅が散らばっていました。

開式10分前。。
私とその女性はあわててテーブルを直し、散らばった抹香を拾い集めて、すぐに元通りの状態に戻しました。

・・・・・・そう、何事もなかったように素早く片付けたのです。

しかし、後ほどクレームが来てしまいました。


香炉を落としたことに対するクレームではありません。その時にサササーッと咄嗟に片付けた私の対応が悪かったようです。

テーブルや床に散らばった抹香も静かに片付けたし、式に支障がないようにしたつもりだったのですが、片付ける際にほんの少しの間、香炉を床に置いてしまったことが原因でした。


葬儀社の人間からしてみたら、大したことではないかもしれません。

倉庫から香炉を出して、ケースに入れて、トラックで運んで現場まで運び、
現場で出して、テーブルにセットする・・・・・・

そんな一連の動きの中で、香炉を床に置くシーンは日常的なこと。
だから私も何も考えずにそのような動作をごく自然に行っていました。

しかし、大切な人の葬儀を目の前にした遺族にしてみたら、決して気持ちの良い行為ではなかったでしょう。

香炉を落としてしまったことより、その後良かれと思って片付けた私に対するクレームということで、
正直、その時は少しショックを受けました。
でも、不快と思われる行為だったのですから、それは改めなくてはいけません。

遺族はセレモニースタッフの動作を本当に良く見ています。

非日常の儀式をサポートするのですから、すべての動作に責任を持って行動しなければいけませんね。


  

Posted by 葬儀ビジネス研究所 at 13:01Comments(0)失敗談